コーヒーの産地の特徴と豆の紹介

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中南米

ブラジル

ブラジルは生産量、輸出量ともに世界一。全体的に品質が高く生産の7割がアラビカ種。残りがロブスタ種。アラビカ種ではブルボン種やムンドノーボ種など複数種を栽培。90%が実を天日乾燥してから果肉除去するナチュラル製法。産地の標高が比較的低めなので、全体的に酸味が少ない。香りの甘さが軽快で、透明感のある後味、酸味と苦味の調和のとれたバランスがいい。ブレンドのベースとして多く使われる。国内の多くのコーヒー豆が集まるサントス港から輸出されたものを「サントス(ブラジルサントス)」と呼ぶ。

  1. カフェ・パム「ブラジル ハチドリ モンテ・アレグレ農園」
  2. 豆虎(赤坂店)「ブラジル 樹上完熟晩秋摘み」
  3. 豆虎(赤坂店)「ブラジル ショコラナチュラル」

コロンビア

世界のコーヒー豆の主要産地として、生産量は年間およそ65万トンで、ブラジル、ベトナムに次いで世界第3位の生産量。コロンビアのコーヒー栽培は、ほとんどが小規模農園。栽培のほとんどが人の手によって行われている。特長として、芳醇で柔らかな甘みとコクがあり、強すぎないバランスのいい酸味とトロピカルフルーツのような風味がある。全体的に豊かな香りとコクのバランスが良いマイルドコーヒー。栽培されるコーヒー豆は100%アラビカ種。アラビカ種の中でもカツーラ種、バリエダ・コロンビア種など、幾つかの品種が栽培され、ティピカ種、ブルボン種はわずか。バリエダ・コロンビア種はアラビカ種とロブスタ種の交配によって生まれたもので、品質はアラビカ種の純木より劣るとされる。

  1. 豆虎(赤坂店)「コロンビア ウィラ スイート エクセルソ」
  2. 豆虎(赤坂店)「コロンビア ウィラ スイート エクセルソ」(水出し)

メキシコ

コクのあるテイストで苦味が無く、フルーティで柔らかない味わいで、酸味と香りが適度にあり上品な味わい。メキシコはブラジル、コロンビアに次ぐラテン・アメリカ第3のコーヒー生産国。国土のほとんどが標高1,000m以上で、コーヒーの生産は南部に集中している。険しい山岳地帯での栽培を行っているため、コーヒー豆の収穫は手摘みで生産量は限られている。また、生産は50万人を超すとも言われているメキシコの小規模のコーヒー農家によって成り立っている。標高の高さの関係で、昼夜の寒暖差が大きくなり、身の引き締まった美味しいコーヒーが栽培されている。

  1. 福田珈琲店「メキシコ サンタ・テレサ農園」 超お気に入り

パナマ

パナマのコーヒー豆は、酸味と苦味のバランスがしっかりと取れていて、比較的にあっさりしているとされる。香りも甘く、他の人気な中央アメリカ産のコーヒーに負けない。もともと生産量が少なく知名度の低い産地だったが「ゲイシャ品種」が注目されたのをきっかけに認知されるようになった。主にアラビカ種のブルボン、カトゥーラ、カトゥアイが栽培され、最も古い品種のティピカも栽培されている。

  1. 豆虎(赤坂店)「パナマ レアル・ブロッサム」

コスタリカ

酸味は豊かで苦味は控えめ。軽くてクリアで飲みやすい。芳醇な香りと深いコクがある。アラビカ種(高級なコーヒー豆)のみ栽培が許可されていて、他の種類の低品質なコーヒー豆の栽培は法律で禁止されている。そのため、コスタリカのコーヒーはすべてアラビカ種で、9割以上が高地で栽培されるカトゥーラ種と低地で栽培されるカトゥアイ種。生産されるコーヒーのうちの半数はスペシャルティコーヒーとして取り引きされている。

  1. 丸山珈琲「ハイメ・カルデナス ビジャサルチ レッドハニー」
  2. 豆虎(赤坂店)「コスタリカ フローラルハニー 1800 」

ニカラグア

ニカラグアは中央アメリカの国でホンジュラスとコスタリカに挟まれている。国の中央を火山が走っているため、ミネラル分の多い肥沃な火山灰性の土壌がコーヒー豆の木を栽培するのに適している。ニカラグアのコーヒー豆は、甘く繊細な味わいとフルーティーな爽やかな香りを持つとされる。口当たりが柔らかくて甘い。後味でほんのり苦味が残るが、さっぱりとした酸味とバランスのとれたコクも特徴的。人気が高いのがジャバニカ種のコーヒー豆である。

  1. DECO「ニカラグア オホ・デ・アグア」(2017年)
  2. DECO「ニカラグア オホ・デ・アグア マラカトゥーラ ウォッシュド」(2018年)
  3. スタンダードコーヒー(山王店)「ニカアグア サンタクララ農園」
  4. 豆虎(赤坂店)「ニカラグア ジャバニカ パインリーフ」 超お気に入り

グアテマラ

グアテマラの生産量は年間およそ25万トンで世界第9位。甘い香りと果実香の上品な酸味と苦味とのバランスがよく、ほどよいコクと芳醇な味わいが特徴。他の豆と合わせやすく、ブレンドに用いられることも多い。栽培している地域に多様性があり、味わいもバラエティ豊か。適度な降雨量と火山灰土壌が栽培地。国土の70%の山岳地帯で、寒暖差の大きい山岳地帯の山の斜面や高原地帯での栽培が盛ん。標高が高くなるほど風味も豊かになり高品質とされ、等級は生産地の高度で7等級に分けられる。最高級グレードの豆は標高1350m以上と決められている。大小さまざまな農園ではシェードツリーを採用し、時間をかけて日陰栽培をしている。精製は水洗式。アナカフェの定める8つ生産地の中でも「アンティグア」は最高品質の代名詞になっている。

  1. 豆虎(赤坂店)「グアテマラ アロマ リベルタード」

エルサルバドル

エルサルバドルは約2万㎢で中米で最も小さな国で、ちょうど四国くらいの大きさ。火山が20以上あり、約600万人が住んでいる。農業生産の30%がコーヒー豆。輸出総額の50%がコーヒー豆。国内人口の25%がコーヒー豆の栽培に携わっている。西にグアテマラ、北と東にホンジュラス。両国と似たような環境で、コーヒー栽培に適している。国土の大部分が標高の高い高地で、アラビカコーヒーのみを生産している。68%がブルボン種、29%がパカス種、残りの3%がパカラマ種、カツーラ種、カツアイ種など。パカラマ種はパカス種とマラゴジッペ種を交配してエルサルバドルで開発された。マイルドで後味の良い上品な酸味とすっきりとした後味で、まろやかな味、シロップのような甘さが特徴。キャラメルのような甘みを感じることもあり、豊かな香りが楽しめる。ミルクチョコレートやアーモンドのようなフレーバーも感じられる。あっさりしたコーヒーが好きな人にとっては飲みやすい。

  1. 丸山珈琲「エルサルバドル 有機コーヒー フェルナンド・リマ ナチュラル サンタ・エレナ」

ホンジュラス

ホンジュラスは中央アメリカの中部に位置する。南東にニカラグア、南西にエルサルバドル、西にグァテマラ、北東海岸はカリブ海、南は太平洋に面している。国土の3分の1が標高1000mを超えている。農地の標高がグレードの指標となっており、高地ほど高グレードとされている。標高1200m以上が「ストリクトリー・ハイ・グロウン」(SHG)。900~1200mが「ハイ・グロウン」(HG)。600~900mが「セントラル・スタンダード」(CS)。コーヒーは昼夜の寒暖差が大きいほど良質な実をつけるといわれているので、このグレード付けもあながち根拠がないわけではない。栽培品種はアラビカ種。優美な香り、ドライフルーツのような風味、フルーティーな酸味が特徴。焙煎度合によって味も香りも大きく変化するのが特徴とされる。浅煎りだとさわやかで嫌味のない酸味。中深焙煎ではフルーツのような甘いフレーバーとキレのいい上質な酸味。深焙煎では深い苦味に変わる。主な産地はサンタバルバラ、グラシアス、コマヤグア、チョルテカ、マルカラなど。

  1. 豆虎(赤坂店)「ホンジュラス ハニーブルボンSHG」

太平洋

ハワイ

ハワイのコーヒーといえばコナ。非常に強い酸味とコク・風味を持ち、短い余韻が特徴的。フルーツのようなみずみずしさと円熟した芳醇な甘味・マイルドさを併せ持つ。 苦味もさほど強くなく、コクが深め。ブレンドに用いると良質な酸味が与えられる。ブルーマウンテンに次ぐブランドで高価である。 ハワイはコーヒー生産国の中で唯一の先進国で、人件費・土地費用などが高い。それが価格に反映してしまっている。 有機栽培を行い、収穫は機械を使わず人の手で1粒1粒完熟したものだけが摘み取られる。 水洗式で手間をかけ精製される。100年以上も前から伝統的にコーヒー豆が栽培されている。 コーヒー栽培はオアフ島やマウイ島、カウアイ島などでも行われているが、ハワイ島の西岸にあるコナ地区が最も有名。 ジャマイカのブルーマウンテン、タンザニアのキリマンジャロと並ぶ「世界3大コーヒー」のひとつだが、コナ・コーヒーの生産量は全世界のコーヒー生産量の1%に満たない。 コナ地区は火山灰による肥沃な土壌が広がっており、標高は250~800メートルと他の生産地と比べ高くはないが、火山活動によって形成された豊かな土壌はコーヒー栽培には絶好の条件。

  1. KEY COFFEE Club since1920 川崎アゼリア店「ハワイコナ」

東南アジア・オセアニア

インドネシア

インドネシアのコーヒーは全般的に濃厚な苦味が特徴。インドネシアでは、ジャワ島、スマトラ島、スラウェシ島などでコーヒーが生産されている。生産されるコーヒーの品種の90%はロブスタ種(カネフォーラ種)。ジャワ島で生産されている「ジャワ・ロブスタ」は、独特な強い苦みと香りがあり、ブレンドのアクセントによく用いられる。「トラジャ」はスラウェシ島産。苦みが中心の味で、非常に濃厚なコクを持ち、酸味は無い。「カロシ・トラジャ」もしくは単に「カロシ」といわれる。「マンデリン」はスマトラ島産。苦味とコクを中心とした味わい、酸味はなく独特な後味がある。「ジャワコーヒー」はジャワ島産の主にアラビカ種コーヒーを指す。葉さび病と経済恐慌で産地が大打撃を受けて産出量が少なくなった。

  1. 福田珈琲店「インドネシア トラジャ ママサ」
  2. 豆虎(赤坂店)「インドネシア マンデリン SG ジャンボ」

パプアニューギニア

パプアニューギニアのコーヒー栽培はオーストラリア統治時代の20世紀前半に始まった。国土を斜めに巨大な山脈があり、生産地の位置や標高などによって、気候などの自然条件が大きく変わるため、アラビカ種の栽培が中心。大規模な農園は少なく生産量の8割が小規模農家。同じパプアニューギニア産でも商品ごとに特徴が異なる。パプアニューギニアの豆のグレードはサイズと欠点豆の量で分けられている。AA>A>B>AB>Cとなっている。優しい酸味とフルーティーな味わい。奥深い甘みがあり、苦味は柔らかで控えめ。浅煎りではクセはないがコクがしっかりとしている感じ。深煎りではキレの良い強い苦味とコクのある風味。

  1. 豆虎(赤坂店)「パプアニューギニア トロピカル マウンテン」

南アジア

インド

インドのコーヒーは標高1,000mを超えるが広がる南部エリアで生産されている。有名なのはルナカータ州で、インドの70%以上のコーヒー豆が栽培されている。ケーララ州で20%くらいのコーヒー豆が栽培され、2つの州でほとんどを占めている。アラビカ種とロブスタ種が半々くらい作られている。アラビカ種は南部エリアで栽培されている。インドモンスーンという「まぼろしの黄金コーヒー」豆がある。5〜6月に吹くモンスーンを利用した高級品で、苦みが強く、酸味はほとんどない。70%が国外輸出用で、残り30%が国内消費用。

  1. エクセルシオールカフェ「インド セータルグンディ アラビカ ナチュラル」

アフリカ

エチオピア

エチオピアはコーヒーの樹の原産地。その後、アラビアに伝えられたとされる。エチオピアの羊飼いカルディの山羊が赤い実(コーヒー豆)を食べるのを見てコーヒーの飲用が始まったとされる。エチオピアのコーヒー農地の多くは自然林の原種。古くから交雑が組み合わされた多種類の品種が混ざっている。エチオピアの国土のほとんどは高地。アフリカだが、平均気温が13度。首都のアディス・アベバは標高2,400mくらい。標高が高いために害虫による被害が相対的に少ない。コーヒー豆の木を荒らす害虫があまりいないので、農薬を使う必要がなくオーガニックに近い形でコーヒー豆を栽培することが可能となっている。エチオピアコーヒーは、シダモ (Sidamo)、ハラー (Harrah)、ディマ、レケンプティなど、収穫地の名で販売されている。シダモはコーヒーの女王と言われ、すばらしくフルーティーで芳醇な香りを誇るコーヒー豆。エチオピアのコーヒー豆は世界最高の香りを誇ると言われ、フルーティーな香りと酸味が強いのが特徴。苦味が少なく、コクや甘みはやや控えめ。アビシニア高原のものが有名で、ジャスミンのような香りと例えられる。流通しているモカコーヒーのうち、95%がエチオピア産。モカという名は隣国のイエメンにあるモカ港から出荷されていたため。

  1. KEY COFFEE Club since1920 川崎アゼリア店「エチオピア タデGG農園 ハニープロセス」
  2. 成城石井「エチオピア ベレテゲラ」水出し
  3. 豆虎(赤坂店)「エチオピア モカ イルガチェフ ワイニー」 特徴あり(香り豊か)
  4. 豆虎(赤坂店)「エチオピア モカ シャキッソハニー」
  5. 豆虎(赤坂店)「エチオピア モカ シャキッソハニー」水出し

タンザニア

タンザニアのコーヒーは柑橘系のフルーツのような甘味とやや強い酸味が特長。また、コクは控えめで甘い香りとすっきりとした飲み口。中浅煎り(ミディアムロースト)から中煎り(ハイロースト)では、酸味と苦味の絶品のバランスを感じさせる。良質な酸味は後に残らない。深い焙煎になると、上品な苦味主体となり、違う風味が楽しめる。ストレート向きで、ブレンドベースとしてはあまり使われない。また、バリエーションコーヒーやエスプレッソには向いていない。タンザニアはアフリカ東部の国。北東部にアフリカ最高峰のキリマンジャロ山があり、麓のプランテーションでコーヒー栽培がおこなわれている。標高1500~2500m付近の高地で栽培されているため、個性的な風味が出やすいとされる。世界的に知られる農園としてブラックバーン農園などがある。水洗式アラビカ種コーヒーだけがキリマンジャロと定められている。大粒の緑灰色をした生豆が特徴。

  1. 豆虎(赤坂店)「タンザニア ゴールデンハニー キリマンジャロ」

ケニア

アフリカ大陸の中央東岸に位置するケニア。かつては国内の輸出品の総額で40%を占めていたが、今では4%程度。年に2回の雨季があり、降雨量は多い。赤道近くの高山地帯では日中と夜間の寒暖差が大きく、コーヒーの栽培に適した気候。ケニア産コーヒーの特徴は深い香りと酸味。香りは高く評価されている。味わいに関しては柑橘類やブドウなどのフルーティーな酸味があり、後味にも味わいが広がる。コクのバランスも優れている。ケニアで品質の高さを評価されている品種は、アラビカ種の一種であるブルボン種のSL28とSL34。SLとはスコット・ラボラトリーというナイロビに存在した研究所の名前。銘柄にマサイがある。ケニアのコーヒー豆でも上級クラス。強い香りと酸味が特徴的。強いコクを感じることができる。

ブレンド

  1. DECO「SAKURA」
  2. DECO「スウィート・モカ」 お気に入り
  3. YATABE COFFEE「マイルドブレンド」 お気に入り

アイスコーヒー・水出しコーヒー

アイスコーヒーや水出しコーヒー専用にブレンドされたコーヒー。夏にはもちろん、他の季節でも美味しく飲めます。

  1. YATABE COFFEE「水出し珈琲パック」
  2. 豆虎(赤坂店)「プレミアム アイスコーヒーブレンド」

コーヒー豆の紹介・焙煎、淹れ方について

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